
アメリカのイラク攻撃の影響なのか、クルド人についてニュースなどで耳にするようになった。
あるニュース番組を見た。14年前、イラクのフセイン大統領はクルド人に対してマスタードガスやVXガスで攻撃した。そのガス攻撃で多くの犠牲者がでたが、生き残った人たちも今だに呼吸器の障害などに悩まされているようだ。もちろん治療や改善の見込みはなく、病院でも咳止めの薬を渡すだけだった。
また、ガスを浴びた人たちには無脳児が産まれる確率が高くなっているという。
そのガス攻撃があった頃は、クルド人がしばしばニュースでとりあげられていたが、特に関心もなく、何が起きているのかもよく知らなかった。
そんなある日、テレビのスイッチを入れると、プロ野球ヤクルト-巨人戦の試合を中継していた。北海道(円山球場)か、みちのくシリーズだったか、いずれにしてもデーゲームだった。
「あっ、ヤクルト巨人。」
とわたしが言うと、近くにいた祖母が、
「え?クルド人がどうした?」
と聞いた。別に関心があったわけではないだろうが、ヤクルト巨人と聞いてクルド人と聞き間違えるとは。空耳とはいえ感心する。
今でもクルド人について聞くと、そのときのやり取りを思い出してしまう。
