ガオレンジャー

近くで行なわれるイベントにガオレンジャーがやってくるらしい。
その広告では五人が、赤、青、黄、桃、緑の五色の全身タイツに身をつつみ、それぞれ得意のポーズをとっている。

わたしが小さいころは、ゴレンジャーというものだった。五レンジャーというところからのネーミングだろう。
なんとも安易だが、ヒーローが5人もいるのである。超豪華キャストというべきである。
このゴレンジャーが、いわゆる集合ヒーロー物のはしり、さきがけといわれているらしい。
集合ヒーローといえば、パーマンはどうなのだろう。1号、2号、3号、4号のパーマンがいる。こちらの方が古いのではないだろうか。そういえば、7人の侍とか・・・
比較してみると、パーマンはサルが2号なのか3号なのか間違え易いのに対し、赤、青、黄、桃、緑で区別している○×レンジャーはカラーテレビなら間違えることはあまりないという点で優っている。パーマンは漫画なのでガッチャマンと比較するのが妥当かもしれないが。

さて、ゴレンジャーからは、かれこれ二十年以上もシリーズのような形で続いているようである。ガオレンジャーまでにどんなものがあったのかは知らないが、ろぼこんシリーズと天王山をあらそうこともできそうだ。

Flying?

昔話にもどる。わたしの家の近くの大規模小売店(といえると思う)は屋上がプレイランドと名づけられ、10円で遊べるゲーム(お菓子が景品になっている)やお金を入れると動く乗り物などが置いてあって、こどもは買い物に行くと必ず屋上に行きたがったものだった。
その屋上に、なんとゴレンジャーが空からやってくる。というではないか。
やってくる、というその日。当然、母にその店の屋上に連れて行ってもらった。
予定の時刻が近づくと、そわそわしながらも、空を見つづけた。
よくわからないけど、なんとなく東京のほうから飛んでくるような気がして、東の空を見つづけていた。

「本日は風が強いため、ゴレンジャーは飛んでくることができません。」
なんていう陳腐なアナウンスではなかったと思うが、そのような意味の説明があり、とうとうゴレンジャーは空から飛んでこなかった。それだけでなく、ゴレンジャーは屋上入り口のドアからも入ってこなかった。
どれほどがっかりして家に戻ったことだろう。

最近のイベントには、「飛んでくる」というような無責任な文句はない。
近ごろの日本の子供たちは、たとえそんな表現を見たとしても期待することさえしないかもしれない。さみしいことだ。

外国ではポケモンの影響で、自分が飛べると錯覚して怪我をしている子供もいるというが。
それでもガオレンジャーという存在自体、それほど子供はかわっていないということかもしれない。